山林を売り買いするにあたっては、通常の不動産の取り引きとは大きく異なる点があります。
まず、山林の価値を決めるのに、不動産としての所在地や面積とは別に、そこに生育する立木の状態によって大きく違ってきます。
これに加え、木の種類、樹齢、林道までの距離によっても価値が変わります。
山林物件は特殊な分野
一般の不動産業者では取り扱うことがない特殊な分野になるので、取り引きの際には、数は少ないですが山林を専門に取り扱う業者に仲介を依頼する方がよいでしょう。
通常、不動産の取り引きと所有権移転登記は公募面積にもとづいて行われます。
これは、山林でも同じで、基本的には公募面積=実測面積であることが望ましいのですが、実測をするには面積が広大なため莫大な費用がかかってしまいます。
もともと、山林の地価は安いものなので、高額な測量費用をかけず公募面積で売買することがほとんどのようです。
そこで、測量せずにできるだけ正確な面積や境界を知る方法ですが、人工林の場合は役所に保管されている森林簿や森林計画図により確認することができます。
ポイントは信頼できる業者選び
天然木だけの山林では、こうした資料はないのが実情です。
ただし、地方自治体が行っている地籍調査により、購入希望や所有の土地が測量されている可能性があります。
あと、ウェブの地図サービスを使って面積を計測することもできます。
最近、特に注意したいのが、「測量すれば、山林が高く売れる」と山林所有者に持ちかけ高額な測量代を要求する悪質な業者です。
測量するだけで土地の値段が上がることはありませんし、実際には測量せずに取り引きを行うことが一般的なので、こんな業者には注意が必要です。
信頼できる業者を選ぶポイントですが、
- 購入したい山林がある地域で長年営業している
- 地元の森林組合とコネクションがある
このようなことを目安にすると良いでしょう。
特に、森林組合とのパイプがあれば、購入後の管理委託の仲介も依頼できます。